■「つくる会」教科書採択
「戦争の悲惨さ強く訴え」
都立学校としては養護学校に続いての扶桑社の歴史教科書が採択された。教科書が使われるのは来年4月に台東区に開校予定の、都立初の中高一貫校「白鷗高校」の付属中学校。教科書採択を議論した26日の都教育委員会の主な発言内容は以下の通り。
内館牧子委員「扶桑社は拉致問題を扱っていないようだが」
清水司委員長「拉致問題を扱っていないのは多い」
都教育庁指導部長「扶桑社は公民のなかで拉致問題を扱っている」
米長邦雄委員「この学校が伝統文化を重視する学校であるということとは全く関係なく、3年前に都教委が、健常者であればこの教科書が1番いい教科書だと見解を出したので、3年前の考えに沿っていいのでは」
清水委員長「まさに健常者ですから、ここは」
内館委員「記紀神話について書いてあるところで、もしかしたら、授業中に女の子が恥ずかしがるかもしれない描写がある。記紀にそういった描写があるのも事実で、それを物語的に書くというのはたぶん意図したものだとは思うが、そのあたりの描写は、もしかしたら、今後考えるべき点ではないか」
清水委員長「全体的に物語調ではありますね」
内館委員「物語性を意図して書いたものであって、子供たちが『古事記って面白いな、日本書紀って面白いな』って思って読んでみるきっかけになることは、もちろんあると思う」
国分正明委員「都教委の方針の中に、伝統とか文化を尊重するというのがあり、方針にあった教科書だと思う。私のところにも多くの要請だか抗議だかわかりませんが、多くのはがきが来ていますが、99%同じ文言。その中で『戦争を賛美して、戦争の遭を開く』という表現がありますが、この人たちは教科書を読んでいるのだろうかと」「扶桑社の教科書のなかで、例えば日中戦争をかなり批判的に書いていますし、コラムで見開きで戦争の悲惨さを強く訴えていて、なんでこの教科書が戦争へ導く教科書であるのか、よく分からない」
教育委員は次の6人。東京家政大理事長・清水司氏▽元文部事務次官・国分正明氏▽元丸紅会長・鳥海巌氏▽棋士・米長邦雄氏▽脚本家・内館牧子氏▽都教育長・横山洋吉氏
(平成16年8月27日付 産経新聞より抜粋) |