最終更新日:9月2日

9.2

ロシア漁業庁長官が近く北方領土を訪問

タス通信によると、ロシア漁業庁のクライニー長官は1日、今夏の漁期に関する会議を開くためなどとして、近く極東サハリン島と北方領土を訪れる考えを示した。長官は、ロシアの漁業者は北方領土を日本との係争地域とは受け止めていないと説明。「私たちの領土であり、私たちが発展させていくということを世界中に示したい」と述べ、水産加工場などの建設を進めると言明した。


9.2

【朝鮮学校無償化】「正当性に疑義」 福岡県が公表要望

朝鮮学校への高校授業料無償化適用について文部科学省が非公開の専門家会議で検討してきたことについて、福岡県は1日、「手続きの正当性に疑義がある」などとして、会議のメンバーや詳細な議事内容の公表を求める要望書を川端達夫文部科学相に提出した。会議の非公開をめぐっては以前から批判が相次いでいたが、福岡県内にも朝鮮学校があり、無償化適用された場合は事務を県が担当することになるため、県としても検討手続きの透明化を求めた。山崎建典副知事は同日、記者会見で「手続きの正当性、透明性に疑義がある」「国民の理解を深めないと現場で混乱する」と説明した。専門家会議は非公開審議の結果、北朝鮮影響下の思想教育など朝鮮学校の教育内容にかかわらず、無償化適用を判断するように求める報告書をまとめている。


   

山谷えり子参議院議員寄稿文

  山谷氏の寄稿は

@『神社教育』(PDF版)(word版)

A『領土問題を考える』(PDF版)(word版)

B『鎮守の森を守ること』(PDF版)(word版)

C『家族解体を憂う』(PDF版)(word版)

ダウンロードできます。【写真1写真2

         更新情報  

家族の絆はどうなるの〜夫婦別姓という選択〜

その1その2をアップしました。

民主党の政策について」をアップしました。

人権擁護法案推進の動きの問題点について」をアップしました。

永住外国人地方参政権付与法案推進の動きの問題点について」 をアップしました。

発行冊子“A級戦犯とは何だ!”本文掲載をアップしました。


9.1

小沢ガールズも“分裂” 谷氏「いい方向に導いてくれる」

民主党代表選で対決が確定した、菅直人首相(63)と小沢一郎前幹事長(68)。昨年8月の衆院選と、今年7月の参院選で民主党から出馬し、当選した「小沢ガールズ」も真っ二つに分かれた。東京・永田町の民主党本部で行われた小沢氏の会見場には、支持する国会議員約20人が陣取った。参院選で初当選した谷亮子氏(34)=比例代表=、青木愛衆院議員(45)=東京12区=や田中美絵子衆院議員(34)=比例北信越=らの姿が。谷氏は「小沢先生に期待したいし、日本をよりいい方向に導いてくれると思う」と目を輝かせ、田中氏は「小沢先生は政治とカネの問題についてちゃんと説明した。ぜひ強いリーダーシップを発揮してほしい」と熱いエールを送った。一方、菅氏の場には支援する若手国会議員ら約30人が集合。菅氏は一人一人と握手を交わして激励を受けた。“小沢ガールズ”の1人で、元検事の山尾志桜里衆院議員(36)=愛知7区=は「強制起訴される可能性がある小沢さんに、すべてをさらけ出さなければならない首相という役割が務まるのか」と問い掛けた。


9.1

鳩山氏「ボクはなんだったんでしょう」

31日午後、衆院第1議員会館の菅首相の事務所に、前原国土交通相ら菅氏陣営の幹部が勢ぞろいした。菅氏は言い切った。「あらかじめ人事の話をするのは、国民からみて容認できない」菅氏は小沢一郎前幹事長との全面対決を避けるため、「脱小沢」路線の転換を迫る小沢氏陣営に屈するのでは――。そんな前原氏らの懸念は、払拭(ふっしょく)された。約2時間後、党本部で行われた菅、小沢両氏の会談はわずか30分で終了。直後に両氏は出馬表明した。それでも、ぎりぎりまで「小沢氏不出馬」の見方が消えなかったのは、菅氏、小沢氏、鳩山前首相の「トロイカ体制」に、輿石東参院議員会長を加えた「トロイカ+1(プラスワン)」の重視で、両陣営が一致していたからだ。最初は、小沢氏のアイデアだった。「挙党態勢をきっちりやると言うのなら『トロイカ+1』だな」小沢氏の意を受けた輿石氏が30日、菅氏に「受け入れる腹はあるか」と詰め寄ると、菅氏は「ある」と応じた。同日夜の菅、鳩山両氏の会談でも「トロイカ+1」で一致、対決回避との楽観論が広がった。だが、同床異夢だった。菅氏は31日、陣営幹部に「何かあったら相談するという意味」と、「トロイカ+1」は実権のない「顧問会議」のようなものと解説。これに対し、小沢氏の「トロイカ+1」は、政策からカネまで党運営すべてに拒否権が発動できる「最高幹部会議」。菅氏側には31日になって、小沢氏側が具体的なポスト提示を求めているとの情報も伝わった。菅氏がのめる話ではなかった。「4人で会えば密室談合と批判される。2人で会う」菅氏は31日午前、前夜に了承していた4人での会談を拒否、小沢氏との1対1の会談に臨んだ。一方、「仲介役」を買って出た鳩山氏は31日夕、周辺に「ボクはいったい、何だったんでしょうね」とぼやいた。首相を退いたばかりの鳩山氏の行動が混乱を増幅させた面は否めない。ある中堅議員は切り捨てた。「宇宙語しか話せない伝書バトはダメだ」


8.27

ロンドンの甃 日本海が危ない!

欧州で日本海の呼称がどう扱われているのか取材した。ベルリンの壁博物館を訪れた知人から「展示物の世界地図や地球儀から『日本海』の表記が抹消され、ボールペンで『東海』や『朝鮮海』と書き込まれていた」と聞いたからだ。同博物館のアレクサンドラ・ヒルデブラント理事長は「2年前から落書きが始まった。誰かが『東海』などに書き換えると、次の人が『日本海』に書き換えるということが頻繁に起きる。落書き防止用のガラスで覆うことも考えたが、根本的な解決にならないので日本、韓国両政府と国連に手紙を書く」と話した。英紙タイムズのデータベースにも「日本が朝鮮半島を植民地支配した1910〜45年に、日本海として広く知られるようになった」と、韓国の言い分通りの“歴史”が書かれているのには驚いた。韓国政府は欧米で一方的な調査を行い、日本が朝鮮半島を植民地支配するまでは「東海」や「朝鮮海」の呼称が圧倒的に多かった、との資料を作成し、各国に「東海」と表記するよう申し入れている。世界各国の地図や航空会社の路線図、新聞記事が「日本海」(Sea of Japan)と表記されていなかったら、根気よく訂正を求めていただきたい。「日本海」の呼称は江戸後期から世界に広まっていたのだから。


8.27

小沢氏怒る!「俺が幹事長でも45議席取れた」

民主党の小沢一郎前幹事長が、菅首相ら現執行部に抱いてきた怒りを、一気に爆発させた。24日夜、都内のホテル。民主党代表選での菅氏と小沢氏の「全面対決」を避けようと、「仲介役」を買って出た鳩山前首相らを前にしてのことだ。「オレが幹事長のままでも、参院選では45から48議席は取れた。それが44だ。(98年の参院選後に退陣した)ハシリュウ(橋本竜太郎・元首相)と同じ数字だぞ」参院選大敗後も「けじめ」をつけなかった菅執行部を、痛烈に批判したのだ。小沢氏は「『静かにしていろ』と言うから静かにしていた。気分はよろしくない」とも語り、仙谷官房長官、枝野幹事長ら「脱小沢」色の強い執行部への不満も口にした。鳩山氏は25日夕、首相官邸に菅氏を訪ね、対決回避に向けた最後の説得を試みた。「小沢さんをきちんと処遇しないといけない。挙党態勢が大事だ」小沢氏の憤りを鎮めるには、小沢氏を再び幹事長に起用するしかない、との確信が鳩山氏にはあった。「小沢幹事長」なら、枝野氏はもちろん、「反小沢」の急先鋒(せんぽう)の仙谷氏は「外せ」というのが、小沢氏周辺の要求だった。菅氏も「挙党態勢」には異論がなかった。しかし、小沢氏に用意していたポストは「党最高顧問」といった名誉職だった。小沢氏が再び表舞台に立つことは構わないが、「脱小沢」を掲げて出発した菅政権として、党の実権まで渡すことは到底、容認できなかった。「小沢氏の了解なしに何も決められないのはよろしくない」菅氏が鳩山氏にこう答えた瞬間、「菅対小沢」の対決の構図が固まった。


8.27

菅首相の施策には「友愛」が不十分 訪露の鳩山前首相が不満示す

鳩山由紀夫前首相は26日、9月の民主党代表選で小沢一郎前幹事長を支持すると表明したことをめぐり、菅直人首相の政策には自らの唱える「友愛」の理念が十分に反映されていないとの不満を示した。訪問先のモスクワで記者団に語った。鳩山氏は、「友愛」の具体的内容として東アジア共同体や国内の地域主権、民間活力の利用を挙げ、菅首相の施策には「あまりこういった議論が含まれていなかった」と話した。小沢氏については「友愛の政策がどこまで取り入れられるかは未知数」と指摘する一方、「国民の皆さんの生活が第一と言っている」として「心の政治」に力点が置かれているとの見方を示した。鳩山氏は、モスクワ大で交通問題を研究する長男、紀一郎氏(34)が渋滞対策に関する共著を発表するのに合わせて訪露。モスクワ市幹部と紀一郎氏による著書発表の場に同席し、「市民の皆さんの暮らしに有意義な本が誕生したと思ってもらえればうれしい」「日露協力の一つの証になれば」と紀一郎氏を側面支援した。


8.24

国後にロシアビザで日本人渡航、外相「極めて遺憾」、自粛要請の形骸化批判も

福岡市の旅行業者が企画した観光ツアーの日本人客がロシアの査証(ビザ)を取得して北方四島の国後島を訪問したことが24日、分かった。岡田克也外相は同日の記者会見で「閣議了解に反し極めて遺憾だ。旅行業者らに厳重に抗議しなければならない」と述べた。一行は客8人と業者1人とみられ、23日にロシア極東のサハリン州ユジノサハリンスクから空路で現地入りし、月内に戻るという。政府は、日本人がロシアのビザで北方四島を訪問することは、ロシアの実効支配を認めることにつながるとして、平成元年の閣議了解に基づき自粛を要請している。ただ、自粛を無視しても罰則はない。7月には北海道のメーカー技術者など2人が択捉島に渡っており、政府の自粛要請の無視が常態化しているともいわれている。北方領土問題に取り組む鈴木宗男衆院外務委員長は「閣議了解が形(けい)骸(がい)化している。私は政府方針に沿って領土返還の現実的な『段階的解決論』で取り組んでいる。渡航についても柔軟な対応が必要で、希望者に特別パスを出すなどの知恵を出すべきだ」と政府の対応を批判した。


8.24

「任期中は解散せず」首相、新人懇談会で

菅首相は23日、民主党の衆院当選1回生と7月の参院選で初当選した議員と国会内で懇談した。出席者によると、首相は同日午後の懇談で、「自分が首相でいる限り、3年間は解散はしないし、するべきではない」と述べ、9月の党代表選(9月1日告示、14日投開票)で自らが再選されれば、当面衆院解散を行わない考えを明言した。首相が自ら衆院の解散時期に言及するのは異例だ。これに先立つ午前の懇談でも、首相は「3年後に(参院選との)ダブル選挙でやればいい」と述べ、2013年の衆参同日選の可能性に言及した。これに関連し、首相は23日夕、首相官邸で記者団に、衆院の解散時期に言及したことについて、「(衆院議員の)任期は3年あるわけで、頑張らないといけないという趣旨を言った」と説明した。一連の首相の発言は、長期政権の樹立に向けて続投に強い意欲を示すとともに、早期の衆院解散を心配する若手議員らの支持獲得を図ったものとみられる。懇談は25日までに衆院144人、参院13人と行う予定だ。初日の23日は計41人の国会議員が参加した。一方、江田五月前参院議長ら菅グループに所属する議員約35人は23日、東京都内で会合を開き、代表選での首相の公約となる基本政策や政権構想を週内にも発表する方針を決めた。また、首相再選を支持する前原国土交通相、野田財務相を中心とするグループとの合同選挙対策本部も近く発足させる方向で調整に入った。


8.23

欧州局長人事が波紋 宗男氏は反発

20日発令の外務省人事で、対ロシア政策を担当する欧州局長に、北方領土返還の方法をめぐり自民党時代の鈴木宗男衆院外務委員長と激しく対立した小寺次郎元ロシア課長が昇格したことが波紋を呼んでいる。省内では小寺氏の局長起用は順当で、「領土問題解決に対する岡田克也外相の意気込みの表れではないか」(同省筋)とされているが、鈴木氏は「領土問題が進まないのではないかと心配している」と反発している。北方領土返還交渉をめぐり、かつて対露外交に影響力を持っていた鈴木氏は「段階的解決論」を主張、ロシア課長だった小寺氏は「一括返還」と反対した。小寺氏は平成13年3月に英国公使を発令されたが、翌4月に就任した田中真紀子外相が「自民党有力議員の意向だ」として、小寺氏を復職させる事態となった。鈴木氏はその後、政府への質問主意書を通じてたびたび小寺氏を追及。2年前にはブログで小寺氏について「北方領土問題について課長在任時にある記者にペーパーを渡したり、マル秘機密文書を共産党に流したり(していた)」と指摘、「すべて明らかにしていきたい」と意気込んでいた。鈴木氏は産経新聞の取材に対し「領土問題は日本側が積極的にアプローチしないと進まない。この布陣は菅政権が領土問題にやる気がないという誤ったメッセージをロシアに送ることになる」と答えた。


8.23

神戸市立博物館 竹島問題・韓国の主張覆す古地図発見

日韓両国が領有権を主張する竹島問題で、韓国側の領有の根拠のひとつを覆す17世紀末ごろの朝鮮の木版印刷の古地図が神戸市立博物館で見つかっていたことが22日、分かった。韓国側は、当時、竹島が「子山(于山)」と呼ばれ、この時期に朝鮮国漁民が「子山は朝鮮の領土」と鳥取藩に主張し認められたという記録があることを有力な根拠としている。ところが、この地図の子山は実際の竹島と方角も距離も違う位置に記載されており、別の島の可能性が高いという。見つかったのは「地図」と題された朝鮮の地図帳の中の「江原道図」。記載の地名から1684〜1767年の間に朝鮮半島で流通したとみられる。当時の朝鮮半島の古地図が確認されたのは初めてという。地図では、朝鮮半島の東側にある鬱陵島のすぐ南側に「子山」という島が描かれている。実際の竹島の位置は鬱陵島の南東92キロにあり、位置も方角も異なる。子山が問題になるのは、1696年に朝鮮国の漁民、安龍福が日本に密航した際、自身が所持する朝鮮図に鬱陵島と子山島が記載されていると供述した記録が島根県・隠岐の「村上家文書」にあるからだ。安龍福は鳥取藩によって追放、送還された後の取調べで、自ら鳥取藩主と交渉して「松島(現在の竹島)は即ち子山島、此れ亦我国の地(子山島は朝鮮領)」と認めさせたと朝鮮側に証言したとされる。このため、竹島をめぐる領有問題が持ち上がった後年には、韓国で領有権を日本に認めさせた「英雄」とされている。朝鮮でこれまで見つかった古地図は、鬱陵島近くの東や西に「子山」の「子」の字が変化したとみられる「于山」という島が描かれており、日本側は于山は、竹島ではないとしていた。しかし、この古地図は安龍福の時代ではないことが問題点のひとつだった。しかし、今回の地図は、安龍福の生きた時代で、その地図の記載から、安龍福が実際の竹島ではない島を自国領と主張したことを示す可能性が高いという。島根県竹島問題研究会の杉原隆・副座長は「安龍福の時代の地図が見つかったことで、子山島の位置が竹島の領有権の根拠にはなり得ないものであることが改めて明らかになった」と話している。


8.22

日韓併合条約、「有効」の政府見解維持 福山官房副長官

福山哲郎官房副長官は22日のNHK番組で、植民地支配に「反省とおわび」を表明した日韓併合100年の菅直人首相談話に関連し、1910年の日韓併合条約について締結当時は国際法上有効だったと認めてきた政府見解は変わらないとの見解を重ねて示した。同時に「個人補償や求償権の問題は首相談話の中で認めるつもりは一切ない」と表明。「首相談話は歴史の節目に未来に向かって日韓両国が協力していく礎になればいい」と指摘した。一方、首相談話発表前日の今月9日に、中曽根康弘元首相ら自民党政権の歴代首相や細川護煕元首相に内容を説明したことを明らかにした。民主党政策調査会にも前日説明したとした上で「(議論の透明性が)不足だったことは認めるが、漏れれば意味がない。できる範囲の配慮をした」と述べた。


8.22

日韓併合の首相談話、歴代首相経験者に事前説明

福山哲郎官房副長官は22日のNHK番組で、日韓併合100年にあたって菅首相が発表した談話について、歴代の首相経験者に事前に説明していたことを明らかにした。福山氏は「過去の歴代の首相には、前日だったが、説明にあがった。中曽根元首相にも伝えた。細川元首相にも官房長官が(説明に)行った。自民党の元首相にも報告している」と語った。また、福山氏はアフガニスタン支援に関し、首相官邸に「アフガニスタン支援室」を設置する方針を示した。


8.21

改正臓器移植法 「家族承諾」に現場不安

家族の承諾による臓器提供を可能にした改正臓器移植法が全面施行され、ひと月が過ぎた。「家族承諾」による移植は全国で、すでに2例行われた。多摩地区には、臓器提供が可能な医療機関は7施設、臓器移植ができるのは2施設ある。各病院ともマニュアルの整備が遅れ、家族に臓器提供の話をどう切り出すかといった悩みを抱え、現場から不安の声が出ている。「あれはスムーズにいった例だ。いつもあんなにうまくいくとは思えない」日本医大多摩永山病院(多摩市)の野手洋治・脳神経外科教授は、関東地方の病院で今月9日、改正法施行後初めて行われた患者家族の承諾による脳死判定について、そう振り返る。野手教授は過去に3例の脳死判定に携わったが、患者本人の意思表示カードがあった時でさえ、「『私は嫌だ』と言い出す家族がいた」。本人の意思表示がなく、家族が判断する場合、「意思をまとめるのはさらに難しいはず」と話す。
 病院側にとって、動転している家族に対し、いつ、どんな風に臓器提供の話を切り出すかという悩みもある。「本人の書面での意思表示が必須だったこれまでは、意思表示カードの有無を聞くだけでよかったのだが」と嘆息をもらす。臓器提供について、各医療機関は「ぜひやらなければと思っている」(都立多摩総合医療センター)と前向きな姿勢を見せる一方、野手教授と同じ悩みが聞かれる。災害医療センターの小井土雄一・救命救急センター部長は、「それまで治療していたのに、いきなり臓器提供の話はしづらい」と吐露する。同センターでは今後、対応方針を病院として決定する予定。「対応を統一しないと、家族への投げかけに積極的な医師とそうでない医師が出る」ためだ。対応マニュアルは、多摩総合医療センターや杏林大病院なども作成する計画。子どもからの臓器提供に関しても、各病院は対応に苦慮している。改正法では、虐待の疑いがある18歳未満の子どもからの臓器提供は禁止されている。厚生労働省による運用指針では、院内に虐待防止委員会などを設置、対応マニュアルも用意するよう求めている。厚労省は、複数の外傷など「虐待に特徴的な皮膚所見」や、「保護者の説明と矛盾する外傷」などをチェックするよう例示している。他にも、乳幼児揺さぶられ症候群や、ネグレクト(育児放棄)の傾向を見分ける項目などもある。
 しかし、読売新聞の取材に対し、現時点でこれらの整備が済んでいると回答した病院はゼロ(武蔵野赤十字病院は未回答)。多くが今後、準備を進めるとした。厚労省が6月になって指針を示したため、時間が足りないという事情もあるが、都立小児総合医療センターの本田雅敬・副院長は「虐待児の対応に慣れていない病院では、対応は難しいのでは」と指摘する。同センターは小児集中治療室などを備え、都内の小児医療の拠点に位置づけられている。虐待の疑い例があれば、専門委員会で対応している。「調査には1週間くらいかける。虐待が全くないことを証明するのは大変なのに、臓器提供の場合、それを数時間でやらねばならない」と本田副院長。他病院の医師からは、「警察でもないのに、そこまでできない」「後から実は虐待例だったと分かったら、責任を問われかねない」などの声も漏れている。


8.21

総連、朝鮮学校で資金集め、学費と同時に水増し請求

高校授業料無償化適用を政府が検討している朝鮮学校で、学費納入時に在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下団体の活動費を同時に徴収していたことが20日、内部資料から分かった。朝鮮総連が学校行事で寄付名目などで保護者らから多額の資金を吸い上げていた実態も判明。一部は北朝鮮に流れているとの指摘もある。無償化されれば、授業料に充てていた金銭まで徴収対象になる可能性も懸念される。産経新聞が入手した生徒の学費納入用の「運営費徴収封筒」には、「その他納付金」としてハングルで「朝青盟費、学級費 ¥8400」と記載されていた。「朝青盟」とは、高校生らを統括する朝鮮総連直轄の政治組織「在日本朝鮮青年同盟」のことで、学費徴収の一環として、総連の政治組織の活動費徴収を行っていることになる。クラブ合宿などでも費用が水増し請求され、資金が総連に吸い上げられているとの指摘もある。修学旅行と称した北朝鮮渡航時にも生徒1人約19万円という高額な費用が請求される上、寄付金が募られ、資金が北朝鮮に渡るとされる。「北朝鮮の工場に衣服を送る」として全校生徒から寄付金を集めたこともあったという。さらに多額の資金集めの舞台になっているのは、体育祭や文化祭といった学校行事だ。総連傘下の商工会を通じて在日朝鮮人の商店主らに資金供出の号令が下される。ある朝鮮中高級学校の体育祭では、パンフレットの70ページ以上が広告に充てられていた。「1ページ広告50万円」「2分の1ページ30万円」…と広告費が徴収され、一つの行事だけで数百万〜数千万円が集められる。学校ごとの会計を担当する「教育会」が集めた資金を朝鮮総連中央本部(東京)教育局を通じて中央本部財政部に供出。資金集めの際は「商工会、保護者、生徒にかかわらず、誰が一番たくさん出すか競わされる。一部は学校運営に還元されるだろうが、細かい使途は不明だ」(総連関係者)という。総連関係者は「集めた金が総連中央や北朝鮮に渡るのは当然で、仕方ないとあきらめている保護者、関係者は多い」と指摘。「無償化が適用されても集金圧力が弱まるわけではなく、学校と総連が一体である限り、結局、われわれの知らないところに消えてしまう」と話している。


8.21

普天間移設2案併記…滑走路、一本化見送り

施設の位置や滑走路の配置などについて二つの案を併記した報告書の概要をまとめ、今月末に発表することで合意した。同県名護市辺野古沿岸部に2本の滑走路をV字形に配置する従来の計画通りの「V字案」と、日本政府が新たに提案した滑走路1本の「I字案」の両案を実現可能な案として併記する。代替施設をめぐっては、5月末の日米合意で具体的な検討を8月末までに終えると明記したが、沖縄県側から「県内移設」への同意が得られない中、結局、絞り込みを先送りする結果となった。代替施設をめぐり、両政府は19日までの3日間、米国防総省や国務省で専門家協議を行った。その結果、工法は埋め立てを採用し、現行計画とほぼ同じ名護市辺野古地区に建設することで大筋一致した。ただ、滑走路の配置や形態などについては、沖縄側の頭越しの決定と受け止められることを避けるため、一本化を見送ることにした。米側はこれまで、従来の「V字案」を最善だとしてきたが、沖縄の理解を得ることを条件に、「I字案」も候補として受け入れる姿勢を示した。5月28日の日米共同声明では、「代替施設の位置、配置及び工法に関する専門家による検討を速やかに(いかなる場合でも8月末日までに)完了する」としている。日米両政府も当初は「一つの具体案を決める認識だった」(米政府筋)が、結論はまた先送りされる形だ。協議筋によると、これに伴い、具体的な計画を決める外務、防衛担当閣僚による日米安保協議委員会(2プラス2)は、11月末の沖縄県知事選前に開くことが極めて困難となった。普天間問題は、11月中旬に予定されるオバマ米大統領の訪日までには解決できず、来年以降への先送りが濃厚になった。専門家協議では、2005年10月の在日米軍再編中間報告で考慮された〈1〉安全性〈2〉騒音〈3〉環境への影響〈4〉運用性〈5〉地元生活への影響――の5要素について、両案の利点や欠点を比較・検討した。その結果、V字案は、2本の滑走路を離着陸時に使い分けて集落上空の飛行を完全に避けられる利点があるのに対し、I字案は、埋め立て面積がV字案より25%少なく、工期や工費を短縮、削減できることなどを報告書に盛り込む見通しだ。両政府は26、27日に東京で最後の専門家協議を開き、文言や発表方法などの最終調整を行う予定だ。


8.20

日韓併合条約締結 岡田外相「有効」明言せず

岡田克也外相は20日の記者会見で、100年前に締結された日韓併合条約の有効性に関し、「(1965年締結の)日韓基本条約の際に両国間で議論になり、今や無効だとの考え方で落ち着いた。それに何か付け加えるべきものがあるとは考えていない」と述べた。政府は、日韓併合条約は「国際法上有効に締結された」(平成18年6月の政府答弁書)との立場をとってきた。岡田氏は韓国に配慮し、「有効」と明言することを避けたとみられる。


8.20

北朝鮮、日本に謝罪と賠償を要求 菅首相談話で

朝鮮中央通信によると、北朝鮮の外務省報道官は20日、日韓併合100年に際し菅直人首相が発表した談話について、韓国だけに謝罪したと非難し、北朝鮮に対しても「至急謝罪し、賠償すべきだ」と求めた。首相談話に対する北朝鮮政府の公式な言及は初めて。岡田克也外相は13日の記者会見で、談話の趣旨は「朝鮮半島全体に及ぶと思う」とし、談話は事実上、北朝鮮にも謝罪を表明したものだとの認識を示している。報道官は「軍国主義政権のすべての被害者に対し、無条件に差別なく反省、謝罪して当然だ」と強調。さらに「日本は戦後行ってきた反共和国、反朝鮮総連策動を誠実に反省し、対朝鮮敵視政策を直ちに撤回すべきだ」と訴えた。朝鮮中央通信はまた、日韓併合は「日本が敢行した前代未聞の国家テロ」とする長文の「告発状」を発表。首相談話について「村山談話や小泉談話より後退したものであり、わが国に対する国権強奪を認めず、謝罪も賠償もしようとしない強盗さながらの本性が潜んでいる」と非難した。首相談話に対する北朝鮮メディアの論評も初めて。北朝鮮では最近、元従軍慰安婦らが「証言集会」を開くなど、日本政府に謝罪や賠償を求める動きが活発になっている。


8.19

鳩山グループが研修会 代表選への対応に注目 小沢、輿石氏も参加

民主党の鳩山由紀夫前首相のグループは19日午後、長野県軽井沢町で研修会を開く。菅直人首相と距離を置く小沢一郎前幹事長も招待に応じて参加し、鳩山氏と代表選(9月1日告示、同14日投開票)への対応について協議する見通しだ。党内には小沢氏への待望論もあり、鳩山、小沢両氏の会談の行方や、その発言に注目が集まっている。研修会の冒頭、鳩山氏があいさつ。ホテルでの研修会の後、同町の鳩山氏の別荘で出席者による懇親に移る。小沢氏は懇親会から出席するとみられる。出席者は、鳩山グループ、小沢氏を中心とするグループなどの党所属国会議員100人超となる見通し。参院民主党のドン、輿(こし)石(いし)東(あずま)参院議員会長も参加する。代表選をめぐっては、首相が再選を目指す意向をすでに表明し、前原誠司国土交通相、野田佳彦財務相を中心とする両グループが支持を確認している。これに対し、小沢グループは対抗馬擁立を模索し、小沢氏の出馬を期待する声も広がっている。鳩山氏は首相続投を支持する意向を表明したが、「現時点では(支持する)」などとあいまいな言い回しに終始。小沢氏の研修会参加で、首相の対抗馬擁立の動きが加速する可能性もある。


8.19

自衛隊が離島奪還訓練、南西諸島想定し12月

防衛省が今年12月、新たに策定した沖縄・南西諸島の防衛警備計画に基づき、陸海空自衛隊による初の本格的な離島奪回訓練を、大分・日(ひ)出生(じゅう)台(だい)演習場などで実施することが、18日、明らかになった。東シナ海における中国海軍の勢力拡大をけん制するのが狙いとみられる。訓練は日米共同統合演習の一環として行われ、米海軍第7艦隊が支援する。訓練は、青色(味方)軍と赤色(敵)軍に分かれ、大分県内の陸上自衛隊日出生台演習場の一部を離島に見立てて行われる。まず、赤色軍が自衛隊の配備されていない離島に上陸、占拠し、島内に対空ミサイルなどを備え付けるとともに、周辺海域に海軍艦艇を集結させているという状況から始まる。すぐさま防衛出動が発令され、防衛省は、対地、対艦攻撃能力の高い空自F2戦闘機と海自P3C哨戒機を出動させる。赤色軍の対空兵器を弱体化させるとともに、陸自空挺(くうてい)団員など約250人が乗り込んだ8機の空自C130輸送機が、空自F15戦闘機の護衛を受けながら離島に接近する。空挺団員らは次々にパラシュートで降下し、海空自の援護射撃を受けながら赤色軍を制圧、島を奪い返すというシナリオだ。訓練は同演習場のほか、沖縄・南西諸島周辺の訓練海域も使って行われる。これまで防衛省は、周辺国への政治的な配慮などから、離島を想定した大規模な訓練を控えてきた。だが今年3、4月の2度にわたって、中国海軍の艦隊が同諸島の周辺海域で大がかりな訓練や挑発行動を繰り返すなど、ここ数年、中国海空軍の活動は活発化しており、日本にとって相当な脅威となってきていた。防衛省幹部は「中国に対し、日本は南西諸島を守りきる意思と能力があることを示す。それが抑止力となる」と訓練の目的を説明する。同省は訓練の一部を公開する予定という。


8.18

橋下知事どう答える? 大阪市は国旗掲揚100%、府は…市民団体が質問状

府立学校で国旗の常時掲揚が進んでいないとして、市民団体「大阪の教育を正す府民の会」が橋下徹知事に対し、その理由と見解を問う質問状を提出していたことが17日、分かった。今春以降、大阪市立学校では常時掲揚率100%を達成している。府市再編による大阪都構想に反対する大阪市に対し、普段は「役人天国」などと威勢よく攻撃する橋下知事。8月中にも回答する意向だが、市に比べて、後れを取る常時掲揚についてどう答えるのか注目される。国旗の常時掲揚をめぐっては、府議会の自民党府議団が昨年末、府立学校を含む府施設での平日掲揚を義務づける条例案の提案を模索。しかし他会派が反対したため、強制力のない決議の可決で決着した経緯がある。府議会決議は昭和38年に続き2回目だが、その後も府立学校では常時掲揚がほとんど進んでいないのが現状だ。一方、大阪市では平松邦夫市長と教育長が昨年末の市議会で、幼稚園や小・中学校、高校など全市立学校520校で常時掲揚を行う方針を表明。新たに全校分の国旗まで購入し、各校長への指示だけで今年の1学期から常時掲揚率100%を達成している。府民の会は13日付の質問状で「知事の指示一つで常時掲揚はすぐにできる。知事はしばしば府と市を比較するが、なぜ市立学校ができるのに府立学校はできないのか」と指摘。その理由に加え、公的機関での常時掲揚の是非についての見解も尋ねている。


8.18

首相、「1回生」に懇談案内状…民主代表選

9月の民主党代表選に向け、党内の各勢力は17日、活発な動きを見せた。再選を目指す菅首相は、同党の衆院当選1回の全議員144人と、7月の参院選で同党から初当選した13人に対し、懇談の案内状を送った。23〜25日に六つのグループに分けて行う予定で、衆院議員には「1期生の声こそが一番国民に近い声だと思っている」と意見交換を要望。参院議員には「私の唐突な消費税発言で厳しい選挙になったことを改めておわびします」と陳謝の言葉も入れた。衆院当選1回の議員の多くは、小沢一郎前幹事長の強い影響下にある。首相側近は「懇談で首相の人柄をもっと知ってもらわないといけない」と語り、小沢氏に近い議員が代表選で首相への対抗馬擁立を目指す動きをけん制する狙いがあることを示唆した。一方、鳩山前首相は17日、訪問先の北京市内で記者団に「首相が頑張っている姿を民主党議員として応援するのは当たり前」と語った。


8.16

首相、盟友・鳩山氏に外交丸投げ 代表選にらみ取り込み策?

歴代首相が恒例としてきた夏の外遊を見送った菅直人首相が、鳩山由紀夫前首相に外交を「丸投げ」している。鳩山氏は16日に中国入りし、温家宝首相と17日に会談。9月上旬には訪露し、メドベージェフ大統領との会談も予定している。「外交は苦手」とされる首相が、野党時代から議員外交に意欲的だった鳩山氏を頼っている形だが、9月の民主党代表選に向け、党内に一定の影響力を保つ鳩山氏を取り込もうとの思惑もちらつく。鳩山氏は、民主党有志議員による「日中環境協力推進議員懇談会」の会長として訪中。16日は、環境に配慮した都市づくりを進めている唐山(とうざん)市の曹(そう)妃(ひ)甸(でん)工業区を視察し、市首脳と日本企業の進出などについて意見交換を行った。首相退任直後は「次の衆院選には出馬しない」と引退宣言したはずの鳩山氏だが、菅首相は鳩山氏の今回の訪中に「これからも日中関係の進展に、大いに頑張っていただきたい」と期待を寄せる。首相は6月8日の就任以降、カナダ・ムスコカで開かれた主要国(G8)首脳会議に出席した以外、外国訪問はなし。これに対し鳩山氏は、首相を辞任した途端に外交舞台での活躍が目立つようになった。6月12日には、中国・上海万博の日本文化などを紹介する「ジャパンデー」の記念式典に首相特使として出席。今回の訪中に続く9月の訪露も、首相の名代としてヤロスラブリで行われる「ロシア版ダボス会議」に出席し、メドベージェフ大統領と北方領土問題について協議する見通しだ。対韓外交でも鳩山氏が重責を担おうとしている。首相は、日韓併合100年にあわせた「菅談話」で表明した「朝鮮王室儀軌(ぎき)」の引き渡しを行う役目を、鳩山氏に依頼することを検討している。鳩山氏周辺も「要請があれば引き受ける」と前向きだ。菅首相が外交面で鳩山氏を頼りにしているのは間違いないが、党内からは「代表選をにらんだ鳩山氏へのすり寄りだ」(中堅)との見方がある。鳩山氏をロシアに派遣することにも、「9月に鳩山氏が国内にいないほうが、代表選でかき回されずにすむから」(同)との憶測すらある。「外交に自信も関心もない」(外務省筋)と指摘される菅首相。苦手分野は盟友に任せ、今は代表選に専念したいというのが本音かもしれない。


8.16

靖国参拝見送り、中韓に配慮…自民との違い強調

菅首相と全閣僚が15日の靖国神社参拝を見送ったのは、中国や韓国などアジア諸国に配慮するとともに、自民党政権との違いをアピールする狙いもあるとみられる。首相は15日午前、静養先の長野県軽井沢町から帰京して公務に復帰。千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花した後、全国戦没者追悼式に出席した。靖国神社には首相や閣僚だけでなく、副大臣、政務官も参拝しなかった。首相は就任直後の6月、参院本会議で「首相や閣僚の公式参拝は問題がある」と述べるなど、首相在任中は参拝を見送る意向を繰り返し表明してきた。今月10日には日韓併合100年を機に「痛切な反省と心からのおわび」を表明する首相談話を閣議決定するなど、アジア重視の姿勢を前面に打ち出している。ただ、民主党からは15日、羽田雄一郎参院国会対策委員長らが靖国神社を参拝するなど、党内に保守系議員も少なくない。首相談話の決定経緯や内容には党内から不満も出ており、追悼式での首相式辞は、昨年の麻生元首相とほぼ同じ内容だった。民主党は昨年の衆院選前に作成した政策集で、新国立追悼施設の設置を明記しているが、菅首相は「9月の党代表選に向け批判材料を減らしたい」(周辺)として、2011年度予算への調査費計上は見送る考えだ。


8.15

参拝見送り、安倍元首相「首相の方針なら問題」

自民党の安倍元首相は15日の靖国神社参拝後、記者団に菅内閣の閣僚の参拝見送りについて、「(閣僚の)自主的な判断ならばいいが、首相や官房長官の方針であれば、信教の自由上、問題がある」と述べた。


8.15

靖国参拝、閣僚はゼロ…超党派議連は41人

民主党政権として初めての終戦記念日となった15日、菅首相と17人の閣僚は靖国神社への参拝を見送った。閣僚が一人も参拝しないのは、終戦記念日の靖国参拝が注目されるようになった1980年代以降では初めて。一方、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・尾辻参院副議長)は、メンバーの41人が参拝した。政党別では、自民党26人(会派離脱中の尾辻氏と衛藤衆院副議長を含む)、民主党11人、たちあがれ日本2人、みんなの党と国民新党が各1人。自民党の谷垣総裁や大島幹事長、安倍元首相らも、同会とは別に参拝した。


8.15

6千人参列し黙祷 首相「アジア諸国に損害と苦痛」

65回目の終戦の日を迎えた15日、政府が主催する全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。天皇、皇后両陛下のご臨席のもと、菅直人首相や全国各地の遺族ら約6千人が参列。戦争の犠牲となった約310万人の冥福を祈り、平和への誓いを新たにした。民主党政権下では初の開催。式典は正午前に開始。両陛下のご入場後、参列者全員で国歌を斉唱。菅首相は式辞で、「多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対し、多大の損害と苦痛を与えました」と述べ、反省と哀悼の意を表明した。その後、正午の時報とともに1分間の黙(もく)●(=示へんに寿の旧字体)(とう)がささげられ、天皇陛下が「かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします」とお言葉を述べられた。陸軍伍長だった父親の清(きよ)三(み)さんをビルマ(現ミャンマー)で亡くした政(まさ)門(かど)初恵さん(67)=鳥取県倉吉市=が遺族を代表し、「悲しい歴史を絶対繰り返さないことを誓う」と追悼の辞を読み上げた。横路孝弘衆院議長は「まだ115万柱もの遺骨が故国へ戻ってきていない」と述べ、「かなう限り故国に戻っていただかなければなりません。それは国の責任」と言及した。参列した遺族の最年長は夫をフィリピンで亡くした堺市の高倉千代香さん(96)。最年少は曾祖父が戦死した那覇市の与那嶺鷲(しゅう)ちゃん(4)。


8.13

民主・松原議員ら、日韓併合談話で抗議文

菅首相の日韓併合100年の談話に批判的な民主党の中堅・若手議員でつくる勉強会「日本国研究会」の松原仁衆院議員らは13日、談話に対する抗議文を城島光力党政調会長代理に手渡した。抗議文は「(閣議決定前に)広く党内の意見に耳を傾け、慎重な配慮を下す必要があった。(決定に至る)経緯には納得がいかない」などとしている。松原氏は記者団に、「(談話にある)『意に反して行われた植民地支配』の部分は極めて問題だ。決着済みの補償問題に影響しないよう対応してほしい」と強調した。これに対し、岡田外相は13日の記者会見で、「議論のプロセスが出ることがいいのかどうか。外交交渉と同じ意味を持っている。政府の責任でまとめるのが普通の考え方だ」と反論した。


8.13

菅談話「露呈する悪循環」、韓国の修正に「外相抗議せず」北にも“おわび

岡田克也外相は13日の記者会見で、日韓併合100年にあわせた菅直人首相の談話の中で朝鮮半島由来の文化財を「お渡しする」とした表現を、韓国政府が意図的に「返還」に修正していたことについて、「韓国政府内の対応なので、コメントしない」と述べ、抗議しない考えを表明した。一方で、菅談話の趣旨が北朝鮮にも及ぶと語り、北朝鮮に補償要求の言質を与えるなど、懸念されていた「謝罪外交の悪循環」が早くも露呈した。昭和40(1965)年の日韓国交正常化に伴い、文化財を含めた韓国の請求権は消滅しており、「持ち主に返す」という意味の「返還」はあり得ない。だが、韓国外交通商省の報道官は「不法に搬出された文化財が元の場所に戻ってくる場合、『返還』が自然な表現」と修正を正当化した。菅内閣は談話発表にあたり、賛否が分かれていた民主党内では十分な議論をせず閣議決定し、韓国側の要望は最大限尊重した。そこまで神経を使った「お渡し」という表現で、日本側が尽くしたという「誠意」は、韓国側にあっさりと踏みにじられた。岡田氏は、菅談話の趣旨が「朝鮮半島にも及ぶ」とも語った。その対北朝鮮外交では苦い経験がある。平成2年9月に訪朝した自民党の金丸信元副総理と社会党の田辺誠副委員長(いずれも当時)は、朝鮮労働党との間で戦前の植民地支配と戦後45年間の「損失」について謝罪と補償を認める共同宣言に署名した。北朝鮮は宣言を根拠に補償を強く求めるようになり、日朝交渉の障害の一つになった。岡田発言は、この「失敗」の二の舞いになりかねず、相手への「過剰な配慮」による「安易な言葉」が、再び日本外交の停滞を招きそうだ。


8.13

日韓談話が民主代表選に波紋、保守系議員が新勉強会立ち上げて反発

9月の民主党代表選を控え、党所属の保守系議員らが12日夜、新たな勉強会を立ち上げた。会合では、日韓併合100年にあたって菅直人内閣が発表した首相談話を批判する意見が噴出。民主党内では談話をめぐって、日韓両国の歴史問題を蒸し返すような内容への疑問に加え、手続き面の不満が出ており、これらの反発が議員の投票行動に影響する可能性もある。会合は松原仁国対副委員長が呼びかけ、約20人の中堅・若手議員が参加した。メンバーは党内最大の小沢グループのほか、鳩山、前原、野田、旧民社党系などの保守系グループから参加しており横断的だ。勉強会を「日本国研究会」と名付け、松原氏と牧義夫衆院議員が共同代表に就いた。出席者からは首相談話について、「中身にも手続き的にも問題がある」「なぜ建設的な談話にならなかったのか」などと批判が相次いだ。そのうえで、同会として談話に対する考え方をまとめ、菅首相らに申し入れを行う方針を決めた。代表選にあたっては、候補者に首相談話に対する評価を問いただすことも確認した。会合後、松原氏は「同じ意思を持った者が集まった。代表選でも一致結束して行動することを確認した」と述べ、菅首相の対応によっては再選反対にまわる可能性も示唆した。また、会合とは別に、6月の代表選で菅首相を支持した議員の一人も「(菅内閣が)これほど左寄りでは、対応を考え直さないといけない」と語っている。党内にはリベラル派や旧社会党系を中心に談話を支持する議員も多くおり、談話の内容そのものに関する意見は分かれている。ただ、談話支持派のなかにも十分な党内論議を経ずに閣議決定が行われたという不満はある。


8.11

中曽根氏、ようやく青木氏に雪辱

中曽根弘文元外相にとって、自民党参院議員会長の座をつかんだことは、同期でありながら「参院のドン」だった青木幹雄元議員会長の壁をようやく突き崩したことを意味する。7月中旬、中曽根氏は大先輩だった村上正邦元参院議員会長に電話で参院当選5回の報告をした。「今までと違う参院自民党にしたい」と意気込みを伝えると、村上氏は「参院議長か参院議員会長をねらって、初心を貫け」と激励した。中曽根氏が長く支えてきた村上氏は「尊師」「ドン」と言われ、参院自民党を仕切っていたが平成13年にKSD(ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団)事件で失脚。その後は青木氏の力が強まり、中曽根氏は「穏健な性格が災い」(村上氏)して青木氏の風下に立たされた。平成16年には参院議長就任のチャンスがめぐってきたが青木氏や当時の森派などの横やりで実現しなかった。17年に中曽根氏は、郵政民営化法案の参院否決の流れを作ったが、直後の衆院選で自民党が圧勝し「謹慎」を余儀なくされた。今回の議員会長選でも、議員を引退した青木氏が影響力を持つ額賀派や町村派などは「谷川秀善議員会長」を目指した。中曽根氏は、中堅・若手らに推される形で出馬を決意、「新しい時代にふさわしい参院自民党」を旗印に、雪辱を果たした。


8.10

自民苦しい抗議 過去の談話の呪縛なお

菅直人首相が日韓併合100年にあたり首相談話を閣議決定したことを受け、自民党やたちあがれ日本は抗議を表明した。ただ、平成7年の「村山談話」は自社さ政権で発表し、その後の自民党政権も「植民地支配」や「侵略」への反省やおわびを繰り返してきただけに、一方的に批判できない苦しい事情が見え隠れする。(今堀守通)
「小渕恵三元首相が『20世紀に起きたことは20世紀で解決しよう』と平成10年の日韓共同宣言を出したのに、談話は『未来志向』と言うより『後ろ向き』だ」自民党の谷垣禎一総裁は10日午後、記者団にこう論評した。その上で「竹島や防衛白書問題など最近の日韓をめぐる菅政権の対応に危(き)惧(ぐ)がある。国会などで明らかにしていかなければならない」と述べた。たちあがれ日本は平沼赳夫代表名で「与野党議員および世論の反対を無視し、朝鮮統治への『反省とおわび』談話が出たことは甚だ遺憾だ」とする抗議声明を発表。みんなの党の渡辺喜美代表も「個人的な『思い』を国家の意思として表明することは新たな国難を招く」とコメントした。安倍晋三元首相は山口県下関市で「歴史の評価は歴史家に任せ、政治は慎重であるべきだ。仙谷由人官房長官が自らの思いを満たすために出したのではないか」と語った。自民党は10日夕、外交部会を緊急開催した。「菅政権になって土下座外交が目立つ」(小野寺五典部会長)、「台湾やパラオなどにも出さねばならなくなる。北朝鮮にも謝罪するのか。拙速よりも拙劣だ」(佐藤正久参院議員)と批判が相次いだ。談話は、日韓併合を「韓国の人々の意に反する」としてその無効性を示唆しており、村山談話をより踏み込んだ。併合後の朝鮮半島統治を「多大の損害と苦痛をもたらした」とした点もより自虐的な歴史認識だといえる。朝鮮半島由来の図書引き渡しもさまざまな個別補償に飛び火する懸念がある。ただ、菅談話が参考にしたという村山談話は自民党の閣僚も閣議で署名した。いわゆる従軍慰安婦の存在を認め、旧日本軍の関与を認める5年の河野談話は自民党政権の宮沢喜一内閣が出した。17年には戦後60年にあたり小泉純一郎首相(当時)が村山談話を踏襲する談話を発表した。つまり「反省とおわび」はむしろ自民党ハト派のお家芸だったわけだ。自民党が菅談話を国会で追及しても「過去の自民党政権の談話を踏襲した」とかわされる公算が大きい。歴史・外交にからむ政治談話はその後の政権を束縛していく。自民党はそれを身を持って知っているのだから、今こそ過去の談話を総括すべきではないか。


8.10

日韓併合100年 首相談話を閣議決定 「植民地支配」を重ねて謝罪

菅直人首相は10日、首相官邸で記者会見し、29日に控えた日韓併合100年にあたり、首相談話を発表した。過去の朝鮮半島の「植民地支配」に関し、「多大の損害と苦痛に対し、改めて痛切な反省と心からのおわびの気持ち」を表明し、李氏朝鮮時代の儀典書「朝鮮王室儀(ぎ)軌(き)」など朝鮮半島由来の図書を韓国に「お渡ししたい」と明言した。首相は今年を「日韓関係にとって大きな節目の年」と位置付け、「アジア地域でより安定した形が、日韓を軸に、さらには日韓米の3カ国で形成されることは極めて大きな意味があり、それを展望して談話を発表した」と説明した。これに先立ち、政府は10日午前、首相談話を閣議決定した。その後、首相は韓国の李明博大統領と電話会談し、「これまでの100年について反省すべきは反省し、これからの100年に向かって(日韓が)協力して歩んでいこうという気持ちを込めて談話を作成した」と説明した。李大統領は「真心を受け止めたい」と謝意を示した。首相談話では、日韓併合を「政治的・軍事的背景の下、意に反して行われた植民地支配」とし、「韓国の人々は国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた」とした。朝鮮王室儀軌は旧朝鮮総督府から宮内庁に移管された。昭和40(1965)年に締結した日韓基本条約関連協定で財産・請求権を相互放棄したため、談話では「返還」ではなく「渡す」とした。実際の引き渡しには新たな条約を締結し、国会承認する必要がある。首相談話は戦後50周年の「村山談話」(平成7年8月)、戦後60周年の「小泉談話」(17年8月)などがある。両談話のおわびの対象は「アジア諸国の人々」だったが、今回は韓国のみを対象とした。


8.10

閣僚の靖国参拝ゼロ、一部アジア諸国への配慮か

民主党政権として初めて迎える15日の終戦記念日に、菅内閣の全閣僚が靖国神社に参拝しない考えを10日の記者会見などで表明した。自民党政権ではほぼ例年、現職閣僚のうち何人かが終戦記念日に参拝していた。閣僚が1人も参拝しないのは、民主党政権として靖国参拝に反発する中国、韓国、北朝鮮といった一部の国への配慮を示す狙いがあるようだ。菅直人首相は10日の記者会見で「首相在任中に靖国神社にお参りしないということは就任の時にも申し上げた。私の姿勢は明確に示しており、理解されると思う」と主張。仙谷由人官房長官も会見で「閣僚は公式参拝を自粛するのが、従来の日本の政府の考え方だ」と述べた。千葉景子法相も「近隣諸国の感情を総合すると、首相、閣僚の公式参拝は控えるべきだ」と指摘。国民新党の自見庄三郎郵政改革・金融相は「近隣諸国に考えの違う国があり、国の代表である閣僚としては参拝を避けるべきだ」と述べた。民主党は昨年の衆院選前にまとめた政策集で、靖国神社で「A級戦犯」がご祭神となっていることを理由に、新たな国立追悼施設の設置を主張している。長妻昭厚生労働相は新追悼施設について「広く参拝が可能な在り方を検討し、実現することが必要だ」と強調。前原誠司国土交通相も「できるだけ(「A級戦犯」の)分(ぶん)祀(し)の議論を進めてほしい。そうなれば責任ある立場でもお参りしたい」と語った。


8.10

「15日も靖国参拝はしない」

菅直人首相は10日午後の記者会見で、終戦記念日の15日の靖国神社の参拝について、「首相在任中に靖国神社にお参りをすることはしないと就任の時にも申し上げた。戦後65年が経つ中、この問題での長い議論はあるが、この場で繰り返すことはしない」と述べ、参拝しない考えを改めて強調した。


8.10

全閣僚が異例の参拝せず 「自粛が従来の考え」と仙谷官房長官

民主党政権として初めて迎える15日の終戦記念日に、菅内閣の全閣僚が靖国神社に参拝しない考えを10日の記者会見などで示した。最近の終戦記念日の閣僚参拝では、昨年の麻生内閣や、平成19年の安倍内閣の1人が最少で、一人もいないのは例がない。菅直人首相は既に在任中参拝しない考えを国会などで明らかにしている。参拝しない理由について、仙谷由人官房長官は記者会見で「閣僚として公式参拝を自粛するのが、従来からの政府の考えだ」と説明。千葉景子法相は「近隣諸国の感情を総合すると、首相、閣僚が公式参拝するのは控えるべきだ」と述べた。国民新党の自見庄三郎金融・郵政改革担当相も「近隣諸国に考えの違う国があり、国の代表である閣僚としては参拝を避けるべきだ」とした。


8.10

「カトリック信者なので行かない」と山田農水相

山田正彦農林水産相は10日の閣議後会見で、終戦記念日の15日の靖国神社参拝について、「今までも行ったことはないし、今度も行こうとは思っていない」と述べ、参拝しない考えを示した。理由について「特別な理由はないが、カトリック信者なので」と説明した。


8.10

前原国交相「閣僚でいる限り、しない」

前原誠司国土交通相は10日の記者会見で、15日の終戦の日に靖国神社を参拝しないことを明らかにした。前原氏は、A級戦犯が合(ごう)祀(し)されていることを理由に挙げ、「民主党の代表時代、閣僚になってからも参拝していないし、この立場でいる限りは参拝をするつもりはない」と述べた。ただ、「(A級戦犯が分(ぶん)祀(し)されれば)国のために亡くなられた方々の御霊にご冥福(めいふく)をお祈り申し上げるために、責任ある立場であってもお参りさせていただく」として、分祀に向けた議論を進めるべきとの考えを示した。


8.10

8月15日の靖国参拝「内閣の申し合わせで…」「予定ない」と川端文科相

川端達夫文部科学相は10日の定例会見で、靖国神社参拝について「予定はない」と述べ、終戦記念日の15日にも参拝しない考えを示した。理由について「内閣の申し合わせとして行くのはやめているので、それに沿って行動したい」と説明。15日について「戦争で亡くなった人のことを思うと、静かな環境で私自身は迎えたい」と述べた。


8.10

「多大な損害と苦痛」に「痛切な反省と心からのおわび」 日韓併合の首相談話を閣議決定

政府は10日午前の閣議で、29日に控えた日韓併合100年にあたっての菅直人首相談話を決定した。過去の朝鮮半島の植民地支配に関し、「多大な損害と苦痛に対し、改めて痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する」と明記。朝鮮半島に由来する文化財を韓国に引き渡すと表明した。首相は談話発表で韓国との歴史問題に一定のけじめをつけ、北朝鮮の拉致問題や核問題での連携強化を図りたい考えだが、戦後補償問題を再燃させる懸念が強まっている。談話は日韓併合によって、韓国国民が「国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた」とした上で、「自らの過ちを省みることに率直でありたい」と謝罪を表明している。一方で、日韓関係の現状について「経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、その結びつきは極めて強固」と評価。「世界の平和と反映のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係」とし、韓国との未来志向の関係を築くことにも力点を置いた。談話は戦後50周年の「村山談話」(平成7年8月)、戦後60周年の「小泉談話」(17年8月)に続くもの。両談話ではおわびの対象を「アジア諸国の人々」としたが、今回は初めて韓国のみを対象とした。引き渡す文化財については、李氏朝鮮時代の祭礼や王室行事を絵画や文章で記した儀典書「朝鮮王室儀軌」など、旧朝鮮総督府から日本の宮内庁に移管されたものとしている。日韓間では1965年に締結した基本条約の関連協定で双方が財産・請求権を互いに放棄している。このため、政府は「返還」ではなく「お渡しする」として請求権問題の再燃を回避する考えだが、事実上の返還に相当する措置のため、議論を呼ぶのは必至だ。政府はさらに、サハリン残留韓国人への支援や朝鮮半島出身者の遺骨返還など人道的支援を継続することも表明した。政府は当初、韓国が植民地支配からの解放を祝う15日の「光復節」に談話を発表する方向だった。だが、「謝罪外交」の批判を最小限に抑えるためにも、発表を前倒ししたとみられる。


8.10

日韓併合100年「菅談話」、仙谷氏の“暴走”

補償問題再燃で将来の禍根も

日韓併合100年にあわせた首相談話は、仙谷由人官房長官が民主党内の反発を押さえ込み、執念で閣議決定にこぎつけた。過去の植民地支配への「反省とおわび」を改めて表明することは、昭和40年の日韓基本条約に伴い、「完全かつ最終的」に解決済みとなった個人補償請求問題を再燃させかねない。仙谷氏の“暴走”は政権を揺るがすだけで済むのだろうか。(加納宏幸)
「北朝鮮の拉致や核の問題を解決するには日韓関係を未来志向で強化しなければならない。これは戦略的判断なんだ」仙谷氏は新たな首相談話を機に補償問題が再燃することを危惧(きぐ)する議員をこう説得して回った。「平成7年の村山談話の踏襲にすぎない」とも強調した。だが、仙谷氏は4日の記者会見では「日韓基本条約は1つのけじめだが、市民レベル、庶民レベル、民族レベルで色々なものが残る。未来志向の障害となるものを取り除く努力をすべきだ」と明言した。「市民レベル」の補償問題はなお残るとの考えはなお崩していないのだ。仙谷氏と政治行動をともにしてきた枝野幸男幹事長は9日の記者会見で「いつまで謝罪を続けるのか」と問われ、唐突に元寇襲来を持ち出し、強弁した。「モンゴルの方と会った時に『先祖が元寇と呼ばれる形で日本に迷惑をかけた』という話が出た。それをもって、いつまでも謝罪を引っ張っているという話にはならない!」だが、これまで返還に応じなかった朝鮮王室儀軌を引き渡すことは、日韓基本条約の土台を揺るがし、決着済みの賠償請求問題を再燃させかねない。それだけに、党内の保守系議員は談話の閣議決定に強く反発する。6日に首相官邸で行われた仙谷氏との昼食会では、松原仁、笠浩史両衆院議員が慎重な対応を求めた。9日夕の政府・民主党首脳会議でも玄葉光一郎公務員制度改革担当相(党政調会長)が「補償につながらないようにしてほしい」と念を押した。首相談話は、多様なイデオロギーが雑居する民主党の脆(もろ)さを露呈するとともに、菅直人首相がもはや仙谷氏の「傀儡(かいらい)」となりつつあることを示した。9月の代表選で「菅降ろし」の導火線になる可能性もある。だが、外交に関わる政治判断の誤りは政権内にとどまらない。日本、そして日本人の将来に禍根を残す結果を招かなければよいのだが…。


8.10

【主張】日韓併合100年 禍根残す菅談話に反対だ

日韓併合100年に向けた菅直人首相談話が、10日に閣議決定される。民主党の玄葉光一郎政調会長も9日、福山哲郎官房副長官との会談で了承した。戦後50年の平成7年8月に出された村山富市首相談話を踏襲し、日本による「植民地支配と侵略」を謝罪する内容だとされる。菅談話をめぐっては、これまで与野党から異論が続出していた。民主党国会対策委員会の笠浩史筆頭副委員長と松原仁副委員長らは「与党の政策調査会できちんと議論すべきだ」と仙谷由人官房長官に申し入れた。民主党国対でも首相談話への反対論が相次いだ。玄葉政調会長も「補償の話が蒸し返されてはならない」と慎重論を唱えていたのに残念だ。一方、自民党の谷垣禎一総裁は「(首相談話を)出す必要があるのかどうか、大きな疑問だ」と述べた。超党派議連「創生『日本』」(会長・安倍晋三元首相)も「(首相談話は)国民や歴史に対する重大な背信で、容認できない」とする声明をまとめた。菅首相や仙谷官房長官が、これらの反対、慎重論に謙虚に耳を傾けたかは疑問である。菅首相が出そうとしている談話は、国の名誉と歴史認識にかかわるものだ。今後の内閣の言動をも縛りかねない。そんな重大な問題をはらむ首相談話を、十分な論議を尽くさずに発表するやり方は許されない。菅談話のもととなる村山談話の作成過程も、極めて不透明なものだった。当時の自民・社会・さきがけ連立政権の首相で旧社会党委員長だった村山氏の思想・信条を色濃く反映し、史実の検証を経たものではなかった。事前に閣僚や与党幹部への詳しい説明は行われず、唐突に閣議決定された。菅談話が出されれば、韓国で日本への新たな賠償要求が高まることも予想される。仙谷長官は昭和40年の日韓基本条約について、「(日韓関係の)改善に向けて政治的な方針を作り、判断しなければいけない案件もあるのではないか」と新たな個人補償を検討する考えを示している。元慰安婦への新たな賠償を目的にしているとの指摘もある。韓国との賠償問題は個人補償も含め、日韓基本条約ですべて決着済みである。それをあえて蒸し返すような首相談話は、日本の将来に重大な禍根を残す。


8.10

【朝鮮学校無償化】 存在意義問われる専門家会議

北朝鮮支配、思想教育…。朝鮮学校の無償化適用をめぐり、こうした数々の実態が文部科学省によって“無視”されようとしている。残された判断材料は外形的なカリキュラムぐらい。同省から、検討をまかされている専門家会議に対しては、「このまま結論を出せば、何を審議したのか分からない」と存在意義に疑問を呈する声も上がっている。今年5月に設置された専門家会議。批判を浴びかねない問題だけに、メンバー就任に二の足を踏む専門家も出るなか、6人が引き受けた。文科省が一目も二目も置く、専門家の重鎮も含まれていた。「静謐(せいひつ)な環境」(文科省)で審議できるように、メンバーも議事も非公表。外部の干渉を受けない環境が整えられたが、文科省から示されたのは「教育の内容は問わない」という限定的な判断基準だった。「専門家会議がこれを受け入れれば、適用の是非を詳しく検討する余地は残らない。文科省幹部は、自分たちの結論を、専門家に色づけさせようとしているだけではないか」。ある文科省関係者はこう批判する。「専門家のみなさまに検討をお願いしているところ」。川端達夫文科相はこう繰り返す。文科省の担当官らも「いま専門家のみなさんが…」と、紋切り型の説明をするばかり。政府関係者からは「専門家への責任転嫁」という冷ややかな声も上がっている。関係者によると、専門家会議に提供される情報は限られているが、報道などを通じて思想教育の実態などの情報も届いている。月内にも示される会議の報告書で言及しようとする動きもあるというが、具体的にはみえてこない。北朝鮮に詳しい専門家らは「文科省の方針通り教育の内容に触れずに結論を出すなら、何のための専門家会議なのか」と存在そのものを疑問視する声が上がっている。


8.09

「過去の首相談話の内容遵守を」自民谷垣氏、官房長官に要請

自民党の谷垣禎一総裁は9日、仙谷由人官房長官と電話で会談し、29日の日韓併合100年に先立ち菅直人首相が発表する予定の首相談話について、平成7年の「村山談話」や17年の「小泉談話」の内容を逸脱しないことなどを求めた。仙谷氏は「(自民党の要望を)踏まえてやりたい」と答えた。谷垣氏は(1)昭和40年の日韓基本条約に伴う協定で両国間の財産・請求権問題が完全に解決されたことを踏まえる(2)過去の首相談話を逸脱しない(3)日韓の未来関係を損なう内容にしない−との3点を要望した。谷垣氏はこの後、菅首相とも電話会談したが、菅首相は「官房長官から伺った」と述べるにとどめた。


8.09

「過去の首相談話の内容遵守を」自民谷垣氏、官房長官に要請

日本臓器移植ネットワークは9日、交通事故で入院していた20代の男性患者が脳死判定され、臓器提供されることが決まったと発表した。家族の承諾だけで脳死判定と臓器提供ができるとした改正臓器移植法が7月17日に全面施行されて以来、初の適用例。男性は生前に書面での提供意思を示していなかったが、家族が承諾した。脳死での臓器提供者は1月下旬を最後に現れなかったが、改正法施行後わずか約3週間余りでの提供申し出となった。関係者の話によると、男性が搬送されたのは関東地方の病院。5日に診断した結果、脳全体の機能が失われた可能性が高いことが判明。主治医や移植コーディネーターの説明を受けた家族が8日夜、臓器提供を承諾した。法的脳死判定は8日午後9時半に始まり、9日午前11時55分に終了した。改正前の臓器移植法は、本人が臓器提供意思表示カードなどで提供意思を示すことが求められるなど、世界で最も厳しい提供条件とされていた。この結果、これまでの脳死臓器提供例は約13年間で86例にとどまっており、改正法が成立した。法的脳死判定は1997年の臓器移植法施行後、今回で88例目。臓器提供が今回行われれば87例目となる。同ネットワークによると、男性の場合、生前に口頭で家族に臓器提供の意思があると伝えていた。提供を拒否する意思表示は確認されなかったため、家族が話し合い、男性の臓器を提供することを決めたとしている。臓器の摘出は10日未明から開始される予定。心臓は国立循環器病研究センター(大阪府)で20代男性に、肺は岡山大病院で20代男性に提供される予定。肝臓は東京大病院で60代女性に、腎臓は群馬大病院で10代男性に、もう一つの腎臓と膵臓(すいぞう)は藤田保健衛生大病院(愛知県)で50代女性に提供される見通し。小腸は医学的理由で断念し、眼球の提供先は今後決める。

◆日本臓器移植ネットワーク=脳死や心停止となった人から提供された臓器を移植希望患者にあっせんする国内唯一の機関。1997年に前身の日本腎臓移植ネットワークを改組する形で発足。臓器提供者の家族への説明などを担う移植コーディネーターや医師などで構成する。

改正臓器移植法の主な変更点
〈1〉本人の生前の意思が不明でも、家族の承諾で脳死臓器提供を認める
〈2〉15歳未満の子どもからの提供を認める
〈3〉家族に臓器を優先的に提供できる親族優先提供制度の創設


8.06

岡田外相、靖国参拝せず 「A級戦犯合祀」を理由に

岡田克也外相は6日の記者会見で、終戦の日の15日に靖国神社を参拝しないことを明らかにした。東京裁判でのいわゆる「A級戦犯」が合祀(ごうし)されていることを理由に挙げ、「閣僚、特に外相が参拝するのは不適切だ」とも述べ、他の閣僚の参拝も望ましくないとの認識を示した。


8.06

併合100年談話 谷垣氏「疑問」「問題を蒸し返す」

自民党の谷垣禎一総裁は5日の記者会見で、菅直人首相が日韓併合100年を器に植民地支配への反省などを盛り込んだ日韓関係の「談話」を出すことについて、「未来志向でやろうという発想は必要だが、いま果たして必要があるのか。大きく疑問に思っている」と批判した。谷垣氏は「1965年の日韓基本条約とそれに伴う色々な合意で解決されている問題を不用意に蒸し返すことは、方向として極めて間違っている」と述べた。また、民主党内にも否定的意見があることを念頭に「与党や政権の中でプロセスを踏んだのか。思いつきに類したことなのではないか」と疑問を呈した。


8.05

日韓併合100年、首相「談話」15日にも発表

政府は5日、今月で日韓併合から100年になることに合わせ、菅首相の「談話」を発表する方針を固めた。首相自身や、弁護士として在日韓国人の権利保護訴訟などを手がけた経験のある仙谷官房長官を中心に検討してきたもので、15日にも公表する方向で調整している。首相は5日の参院予算委員会で、「日韓併合100年にあたって、どのような形をとるか慎重に検討している」と答弁し、「談話」の内容や発表形式を調整していることを認めた。政府関係者によると、アジア諸国への植民地支配に対する「痛切な反省」と「心からのおわび」を表明した村山首相談話と同様、韓国国民に反省やおわびの気持ちを伝えることが主眼で、新たな戦後補償には応じないとする立場にも変更はない。未来志向の日韓関係の構築に向けた努力を継続する決意も盛り込む。具体的にどのような表現とするかについては、民主党が政権獲得後、初めて示す歴史認識問題に関する公式見解と位置づけられることから、首相が「自らの言葉で語る」ことにこだわっているという。発表の形式などに関しては、民主党内の保守系議員を中心に「談話」を出すこと自体への慎重論もあるため、閣議決定が必要な「首相談話」とはせず、閣議決定が不要な首相の「談話」や「メッセージ」とすることも含め、検討している。発表の時期は、日韓併合条約が調印された「22日」や同条約発効の「29日」を避け、韓国が植民地支配からの解放を祝う「光復節」の15日とすることが有力視されている。


8.05

日韓国民に「評価される」 併合百年首相談話で韓国

韓国外交通商省報道官は5日、定例の記者会見で、日本政府が日韓併合100年に合わせ、韓国に過去の植民地支配へのおわびを表明する首相談話を発表する方針を固めたことについて「日本国民だけではなく、韓国民からも評価される」と述べた。報道官は、今年が両国にとって「不幸な過去を克服し、新しい韓日関係を開いていく上で歴史的に意味のある年」だと指摘。談話発表が日韓関係の発展につながるとの考えを示した。談話発表の時期については「日本側で判断すること」として、韓国側の希望に関しても明言を避けた。また、仙谷由人官房長官が4日の記者会見で「未来志向の(日韓)関係に障害になるものは取り除く努力が必要」などと述べたことには「信念と持論を表した」と評価した。(共同)


8.05

日韓併合首相談話「植民地支配の謝罪」盛る、「村山談話」を踏襲、哨戒艦事件にも言及

29日の日韓併合100年に先立ち、菅直人首相が発表する予定の首相談話の骨格が4日、分かった。日本による植民地支配と侵略への謝罪を盛り込むことで、平成7年の「村山談話」を踏襲。北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈事件に触れて韓国側への配慮を示す。外交面で問題のある村山談話をベースにした新たな謝罪談話の発表には民主党内に異論がある。「菅談話」は終戦65年となる15日か、その直前に発表する方向で調整している。戦後50年にあたる7年8月の自社さ政権時代の村山富市首相による「村山談話」に基づき、日本による植民地支配と侵略の歴史を認めた上で、「痛切な反省と心からのおわび」の意を表明する。自公政権時代を含め村山氏以後の歴代首相は、国会答弁などで村山談話を引き継ぐ考えを示してきた。菅首相は、村山談話を踏み越えない内容であれば、批判を回避できると判断した。同時に、哨戒艦事件に言及することで北朝鮮に対する強硬姿勢を強調する。朝鮮半島の平和と安定に貢献する未来志向の姿勢を強調する狙いがある。日韓併合100年に合わせた談話の検討は、7月に仙谷由人官房長官が記者会見で表明した。官房長官談話も検討したが「日本のトップとしておわびはせざるを得ない」(政府筋)と首相談話の形に傾いた。併合100年を前に出すため、韓国側で日本による新たな賠償や謝罪への期待が高まる可能性がある。村山談話は、社会党トップだった村山氏の思想・信条を色濃く反映し、歴史問題に対し綿密な史実検証を行わずに発表された。その後、韓国や中国がそれに乗じて、日本の「侵略」を認めるよう求める場面が繰り返された。 民主党の松原仁衆院議員が2日の衆院予算委員会で「さまざまな談話で日本外交に大きな問題が出た」と指摘するなど、新談話への党内の慎重論は根強い。仙谷官房長官は4日の記者会見で、日韓併合について「植民地支配の過酷さは言葉を奪い、文化を奪い、韓国の方々に言わせれば土地を奪うという実態もあった。直視して考えていかなければいけない」と述べたが、談話については「声明などを出す必要があるかないかを含めて、慎重に検討している」と述べるにとどめた。

■村山談話 戦後50年にあたる平成7年8月15日の終戦記念日に当時の村山富市首相が発表、閣議決定した談話。「わが国は遠くない過去の一時期、国策を誤り、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのおわびの気持ちを表明いたします」との内容。戦後60年の17年8月15日には小泉純一郎首相が村山談話を踏襲した「小泉談話」を発表した。
 


8.05

教え子に支持要請 北教組 文科相「違法性あり得る」

山梨県教職員組合(山教組)の教員が携帯電話のメールで投票を呼びかけたとされる問題が参院予算委員会で追及された4日、北海道教職員組合(北教組)も同じ参院選で、所属する教職員に自分が受け持った生徒や卒業生に、北教組支援候補者への支持を呼びかけるよう機関誌で促していたことが4日、分かった。自民党の西田昌司氏が同委員会で明らかにした。一方、川端達夫文部科学相は、道教委に事実確認を求める考えを表明した。指摘されたのは参院選の選挙期間中の7月1日付で出された北教組発行の機関誌「北教」の「参院選特集号」。北教組が支援する候補者への投票や支持拡大を呼びかけ「知人、友人、教え子への『親書』『電話』による支持の確認をもう一度お願いします」などと促していた。川端文科相は「公務員の教員が政治的目的をもち特定候補者に投票を勧めた場合、人事院規則に抵触する」と指摘。さらに機関誌通り教員が教え子に支持を呼びかけた場合、「教育者が教育上の指導上の立場を使い教え子に投票を呼びかけた場合、公職選挙法上の違反となりうる」と違法性を指摘した。北海道では昨年の衆院選で北教組による不正資金提供事件が発覚。事件を踏まえ道教委が道内公立学校での服務規律違反や政治的行為を調査したばかりだった。また、輿石東参院議員会長の支持母体、山梨県教職員組合(山教組)の教員が公示直前に知人に携帯電話のメールで輿石氏への投票を呼びかけていた問題について、同文科相は「極めて遺憾」と述べ、山梨県教委に事実関係の確認を求めたことを明らかにした。
 

8.05

子宮頸がんワクチン助成方針

長妻厚生労働相は4日開かれた参院予算委員会で、子宮頸がんを予防するワクチンの接種費用を来年度、公費助成する方針を明らかにした。今後、助成額や対象年齢などを詰め、新年度予算案に盛り込む。昨年10月に承認された子宮頸がんワクチンは任意接種のため、計3回、約5万円の費用は全額自己負担となる。負担を軽減するため、全国114自治体が公費助成を行う(6月末現在)ほか、日本産科婦人科学会など23学会・団体が7月、長妻厚労相に公費助成を求める要望書と署名を提出していた。子宮頸がんは推定で年間約1万5000人が発症し、約3500人が死亡している。ワクチン接種により、原因ウイルスの6〜7割の感染を予防できると期待されている。専門家は11〜14歳の女児への接種が最も効果的と指摘している。

 


8.04

山教組教員メールで投票依頼 文科相「事実確認求める」

民主党の輿石東参院議員会長(74)が3選した7月の参院選山梨選挙区で、輿石氏の支持母体である山梨県教職員組合(山教組)の教員が公示直前、知人に携帯電話のメールで輿石氏への投票を呼びかけていた問題が、4日の参院予算委員会で取り上げられた。西田昌司委員(自民)の質問。問題のメールは、山梨県南部の町立中学校に勤務する40代の男性教員が、7月11日に投開票された参院選の公示直前の6月中旬、知人の50代の男性会社員に「選挙のお願いです!」というタイトルの携帯メールを送信。「山梨県教職員組合出身の『輿石東』を宜しくお願いします!」「山梨選挙区は輿石東を、比例区は民主党をお願いします!」などと明確に投票を依頼していた。選法や国家公務員法などに照らして、問題のある行為だが、山梨県教委では「事実なら政治的中立を疑われる好ましくない行為」としながらも「教員としての地位を利用したものではなく、送信先も不特定多数でないならば法に触れないのではないか」などと問題視しない考えを示していた。これに対して川端達夫文科相はメールについて「極めて遺憾なことだと思う」と述べたうえで「事実関係を把握していない」として、山梨県教委に事実関係を確認するよう求めたことを明らかにした。川端文科相は「教育公務員が政治的目的をもって選挙運動に関わることは厳に戒められている。今回の選挙でも学校現場に『してはいけないこと』を具体的に指摘し徹底したつもりだった。本当にどうしたらこうしたことが起こらないようにできるか、真剣に考えていきたい」と述べた。


8.04

参院選で教え子取り込め! 北教組で「違法文書」発覚

北海道教職員組合(北教組)が今年7月の参院選で、所属する教職員に自分が受け持った生徒や卒業生に、北教組支援候補者への支持を呼びかけるよう文書で促していたことが4日、わかった。参議院予算委員会で西田昌司委員(自民)の質問で明らかになった。政治的中立が求められる公務員が地位を利用して投票を呼びかける行為は公職選挙法で禁じられている。文書の配布時期は北教組の不正資金提供事件で幹部らが有罪判決を受けた直後で選挙期間中。反省なき姿勢が批判を浴びそうだ。問題の文書は選挙期間中の7月1日付で北教組が発行した機関誌「北教」。「参院選特集号」と題したこの機関誌では冒頭「参議院議員選挙が公示しました」とあり「比例区は『なたにや正義』『選挙区は藤川まさし』」と北教組が支援する候補者名とともに「7月11日が投票日『親書』『電話』でもう一度確認を みんなで声を掛け合って投票に行こう」とあった。さらに、文書では「選挙闘争に勝利するために、組合員の総行動が必要」として組合員全員が家族とともに投票所へ足を運ぶよう求め「知人、友人、教え子への『親書』『電話』による支持の確認をもう一度お願いします」。自分が教えた卒業生に北教組候補への支持を繰り返し求めるよう促している。文書では、公示後の「誰でもできる選挙活動」と題して「支持依頼は積極的に」「電話による活動は無制限」などとアピール。「選挙運動のための戸別訪問は制限されていますが、たまたま会ったときに支持や応援を頼むこと、他の要件で人を訪ねたときに選挙の話になり、支持と応援を頼むことはできます」「政党の政策や候補者の人柄の説明や投票の依頼など、電話による選挙活動は自由です」などといった“北教組流”の解釈を示し、教師を選挙活動に駆り立てている。北海道では昨年の衆院選をめぐって北教組による不正資金提供事件が発覚。北教組幹部らが逮捕、起訴され、有罪判決を受けた。事件を受けて道教委では札幌市をのぞく公立学校での北教組による服務規律違反行為や政治的行為などについて調査したばかり。機関誌配布は、こうした調査終了後、行われていた。機関誌配布の是非についてただされた川端達夫文部科学大臣は「公務員の教員が政治的目的をもって特定の候補者に投票を勧める行為は人事院規則に抵触する。また教師が教え子に教育上の指導上の立場を使って投票を呼びかけた場合、公職選挙法上の違反となりうる」と述べたが「機関誌に書いている記述が現実にあれば、厳正に対処しなければならないが、事実関係が把握できていない」と述べるにとどめた。
 

8.3

休暇分散化 68%が「メリットなし」経産省などの調査

経済産業省と観光庁は3日、休暇取得の分散化に関するインターネット調査をまとめた。それによると、分散化のメリットについて「メリットは特にない」が68%と最も多く、次いで「混雑が緩和され、旅行がしやすくなる」(14%)、「旅行費用が安くなり、旅行がしやすくなる」(7%)が続いた。一方、デメリットは「休日の異なる地域に住む家族や友人に会えなくなる」(27%)、「休日の異なる取引先との連絡が難しくなり、企業の経済活動に支障が生じる」(24%)、「仕事が休めなくなる」(20%)となり、「デメリットはない」はわずか4%にとどまった。休日が実施された場合に何をするかの設問に対しては「仕事をする」が27%と最も多く、「家でゆっくり過ごす」(24%)を上回った。調査は6月22〜7月12日まで両省庁が運営する意見募集サイトで行った。登録者数は3278人。


7.30

学力テスト結果 地域格差の固定化進む 応用力に依然課題

文部科学省は30日、小学6年と中学3年を対象に4月に実施した平成22年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。過去3年間と同様、文章の論理的な理解など応用力に課題がある傾向が判明。都道府県別の結果は大きな差こそ出なかったが、秋田など最上位グループが突出した成績を残す一方、前回下位だった自治体は今回も低迷。トップと下位の“常連”化が進んだ。今回は民主党政権が3割の抽出方式に変更して初めてのテストになった。小6約27万人、中3約44万人がテストを受けたが、抽出のため、文科省は「平均正答率には誤差がある」としている。テスト科目は国語と算数・数学で、それぞれ基礎的な学力を問う「A問題」と応用力を問う「B問題」の2種類。平均正答率は、小6の国語Aが83・5%、Bが78・0%、算数Aが74・4%、Bが49・6%。中3は国語Aが76・1%、Bが66・5%、数学Aが66・1%、Bが45・2%。B問題の正答率の低さが目立ち、特に記述式問題などで正答率が伸びなかった。小6国語ではAで昨年より13ポイント以上、Bで27ポイント以上上昇したが、文科省によると、問題量や難易度を下げたのが原因。19年の小6時にも学力テストを受けた中3では、3年前と同様に円の面積を求める公式を理解していない割合が1割超に上り、基礎学力が依然不足したままの現状が明らかになった。都道府県別の平均正答率では、秋田や福井などトップクラスの常連県が上位を占める一方、沖縄など低迷する自治体が引き続き下位になるケースが目立った。子供たちの学習状況や生活習慣と学力の関係についても調査が行われ、3歳から6歳までに幼稚園などに通っていた子供が平均正答率が高いという結果も出た。正答率の高さは「幼稚園に通っていた」「保育所に通っていた」「通っていなかった」という順で、文科省は「幼児教育の重要さを示す結果だ」と分析している。


7.30

民主政調で「日韓併合談話」に異論

民主党政策調査会の30日の会合で、日韓併合100年に際し政府が菅直人首相の「談話」発表を検討していることなどについて、出席議員から異論が出た。勝又恒一郎衆院議員が「政調と調整しているのか。国益にかかわることを党側と詰めずにやっていいのか」と、政府の姿勢を批判。玄葉光一郎政調会長は「政調に相談はない。どう調整するか検討課題だ」と応じた。


7.29

「社民執行部は総辞職を」参院選総括で副党首

社民党は29日午前、党本部で三役会議と常任幹事会を開き、議席減に終わった参院選総括の議論をした。又市征治副党首は三役会議で「8月27日の全国代表者会議で執行部が総辞職する意思を示し、徹底した総括を行うべきだ。もし示さないなら、私が副党首を辞任する用意がある」と述べ、福島党首ら執行部の総退陣を求めた。照屋寛徳国会対策委員長も執行部の辞任を求めた。福島氏は続投の意欲を示している。福島氏は常任幹事会の冒頭、「社民党は社会民主主義を標榜(ひょうぼう)する政党として日本の中に存在して頑張らなければいけない。危機は全党員と支援者で乗り切っていくしかない」と述べた。


7.28

「竹島」の摩擦避ける狙いか…防衛白書公表延期

政府が2010年度版防衛白書の公表延期を決めたのは、8月の日韓併合100年を前に、竹島問題を巡って韓国との摩擦を避けようとしたためだとみられる。
国の本質とも言える領土問題に対する民主党政権の「意識の低さ」を浮き彫りにする形になっており、野党などから「場当たり的な対応だ」と批判が出ることも予想される。
日韓関係筋によると、韓国政府は、日韓併合100年を控えた時期に防衛白書の竹島に関する記述が報道されれば、「国民の反日感情を刺激する」という立場だという。日本政府も「この時期を静かに迎えたい」(外務省幹部)として最終的に延期を決めた。
これに対し、防衛省では「竹島が固有の領土である点は外務省の『外交青書』でも明記されている。妥協すべき話ではなかった」という不満が出ている。竹島の領有権を明記した政府刊行物の発行時期について、係争国に配慮すること自体、政府の姿勢として問題だという指摘もある。菅首相は27日、北方領土の元島民の孫などにあたる中学生とも「日程上の理由」で面会しなかった。今後、首相の領土問題に対する姿勢を疑問視する声も出そうだ。


7.27

沖縄戦没者墓苑で皇太子さまがご献花

皇太子さまは27日、全国高校総合体育大会(インターハイ)開会式出席などのため羽田発の飛行機で沖縄県入りし、糸満市の平和祈念公園にある国立沖縄戦没者墓苑を訪問された。スーツ姿の皇太子さまは、18万柱を超える遺骨が納められている納骨堂に、白いカサブランカとかすみ草などの花束を供え、ゆっくりと頭を下げられた。出迎えた遺族たちには、一人ずつ声をかけられた。戦争で父を亡くした同県恩納村の宮平安徳さん(73)は「『大変な苦労をされましたね』と皇太子さまに声を掛けていただき、言葉にできないくらい感激しました」と話していた。皇太子さまの沖縄ご訪問は平成17年4月以来5回目。同墓苑にはこれまでも毎回訪問しているが、今回は初めて、同じ平和祈念公園内にある沖縄県平和祈念資料館もご訪問。住民らが沖縄戦の体験を述べた手記や、悲惨な戦場の様子に関する資料を、説明を受けながらじっくりと見て回られた。皇太子さまは宮内庁を通じ、「沖縄の方々が体験された歴史を改めて実感し、特に沖縄戦で亡くなられたご遺族の癒えることのない悲しみとご苦労に深く思いをいたしました」とするコメントを発表された。


7.23

4学力テスト「抽出」継続 専門家会議案

全国の小学6年と中学3年の学力を調べる「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、来年度も一部の児童・生徒を抽出する方式で行うよう求める報告書案を、文部科学省の専門家会議(座長・梶田叡一(えいいち)環太平洋大学長)がまとめたことが22日、分かった。23日の会合で正式に示される予定で、文科省はこれを基に学力テストの準備に入るとみられる。学力テストは今年度、小6と中3全員に参加を求める方式から抽出方式に変更されたが、強い反発を受け、専門家会議が見直しを議論していた。しかし、まもなく始まる来年度予算の概算要求までに結論がまとまらず、暫定的に来年度は現行と同様の方式で行うように提言した。報告書案では「抽出」「全員参加」の両方式について、どちらが望ましいか結論を示さず、「引き続き議論が必要」とし、来年度は今年4月の学力テストと同様に抽出方式で行うことを認めている。科目については、現行の国語と算数・数学に、理科、社会、英語(中学のみ)を追加するよう提言。ただ追加の時期は国の厳しい財政状況に配慮して来年度は見送り、24年度からにするよう求めている。学力テストは平成19年に全員参加方式で43年ぶりに復活したが、民主党政権が「過度な競争排除」「無駄削減」を理由に3割抽出方式に変更。教育現場からは「子供たち一人一人の学力を把握できない」などと反発が出ていた。


7.22

4選で参院の輿石支配ますます 自民もびっくりの閉鎖性

へつらう首相

民主党の輿石(こしいし)東(あずま)参院議員会長の無投票4選が決まったことにより、輿石氏の権勢はいや増すことになる。なお実力者である小沢一郎前幹事長の「右腕」であり、日教組を通じて連合にも太いパイプを持つ輿石氏には誰もさからえないからだ。衆参がねじれ、参院国会対策がこれまで以上に重要となったことも輿石氏の「参院支配」を盤石にすることにつながる。(原川貴郎)
 22日午後、民主党参院幹部が使用する国会の控室を突然、菅直人首相が訪問し、輿石氏の議員会長4選を言祝(ことほ)いだ。衆参ねじれとなり、輿石氏との連携強化は不可欠だと判断したのだ。
 輿石氏は11分間の首相との会談内容について口をつぐんだが、「面会は首相から求めたのか」と記者団に問われると「おれの方は用がねえもの…」とさりげなく自らの優越を誇示した。
 首相が党幹部と面会する場合、首相の要請であっても党幹部が出向くのが旧自民党政権では常識だった。今回の会談は首相と輿石氏の今後を暗示する。
 首相は参院選中の3日にも輿石氏の地元・甲府市で「輿石氏の力が今の政権を生み出した。私にとって人生の師匠で先生だ」と遊説し、輿石氏を持ち上げた。
 だが、民主党内での影響力と裏腹に輿石氏の世間の人気は決して高くない。先の参院選では、自民党の女性候補にわずか3745票差で勝ち、薄氷を踏む思いを味わった。
 輿石氏は参院選中、参院議員会長にもかかわらず、他候補の選挙応援で山梨県外に出たのは2回だけ。あとは地元で自らの選挙運動を続けており、「参院のドン」の責務を果たしたとは言い難い。
 このため、民主党の石井一副代表は「輿石氏4選に異論や反対の気持ちはないが、参院選で壊滅的ダメージを受けた。執行部を追認する形があっていいのか」と無投票での4選に疑問を呈した。
 とはいえ、このような声はごく一部に限られる。あるベテラン議員は「参院議員会長選告示日が決まる前から輿石氏周辺は多数派工作に動き、告示までにすべてが終わっていた」と打ち明ける。
 輿石氏の4選は参院民主党の異様なまでの閉鎖性を改めて印象づけた。衆院は本会議前の代議士会をすべて公開しているが、輿石氏が主催する参院議員総会は非公開のままだ。
 今後、輿石氏は地下茎でつながった参院自民、公明両党の重鎮らと水面下で接触を図ることは間違いない。参院から時代遅れの「密室政治」が消えるのはいつになるのか。


7.22

神社式典での市長の祝辞「合憲」 石川・白山の政教分離訴訟石川県白山市の市長が地元の白山(しらやま)比刀iひめ)神社大祭の関連式典に出席して祝辞を述べたことが、憲法の政教分離原則に違反しているかどうかが争われた住民訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は22日、「合憲」と判断し、2審の違憲判決を破棄、住民側の請求を退けた。住民側逆転敗訴が確定した。同小法廷は、神社は重要な観光資源▽式典は神社ではなく一般施設で行われた▽祝辞の内容が儀礼的な範囲を超えた宗教的意味を有していない−などと指摘。そのうえで、市長が祝辞を述べた行為について、「観光振興に尽力すべき立場で式典に招かれ、社会的儀礼を尽くす目的で行われた。宗教的色彩を帯びない儀礼的行為の範囲で、特定の宗教に対する援助や促進になる効果を伴っていない」と結論づけた。今回の判断は最高裁大法廷が昭和52年、津地鎮祭訴訟判決で示した「目的が宗教的意義を持ち、効果が宗教への援助、助長になるか」との判断基準(目的効果基準)を踏襲した。訴訟で住民側は公費約1万6千円の返還を求めて提訴。1審金沢地裁は請求を棄却したが、2審名古屋高裁金沢支部は「市長の行為は憲法が禁じる宗教的活動に当たる」と判断、公用車経費の一部2千円を支払うよう命じていた。判決によると、市長は平成17年、市内の一般施設で開かれた白山比盗_社の大祭の関連式典に公用車で参加、祝辞を述べた。


7.16

日本、韓国併合百年で「最大限の誠意」盛り込む首相談話発表か 韓国紙が報じる

16日付の韓国紙、朝鮮日報は、日本による朝鮮半島の植民地支配が始まった日韓併合から今年8月で100年となるのを受け、日本政府がこれに合わせて首相名の談話文を発表することを検討中だと報じた。日韓両政府の関係者の話として伝えた。同紙によると、日本政府は参院選後に談話文の形式や内容に関する検討を本格化。「最大限の誠意」を盛り込むことなどを韓国側に伝えてきている。日本政府は今月23日にハノイで開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会議などの機会を利用し、韓国側と協議する計画だ。韓国政府内には日韓併合に絡み、侵略戦争と植民地支配を謝罪した1995年の村山富市首相談話と同様の談話を日本政府が発表することなどを求める声がある。(共同)


7.15

「千葉法相の問責案提出を」安倍元首相、続投を批判

自民党の安倍晋三元首相は15日、参院選で落選した千葉景子法相が閣僚を続けていることを「国民がノーを突き付けたのに閣僚として残るのは問題だ」と批判し、参院に問責決議案を提出すべきだとの考えを表明した。自民党を中心とする保守系議員の勉強会「創生日本」(会長・安倍氏)の会合で述べた。安倍氏は、千葉氏が選択的夫婦別姓制度導入などを推進していたことも批判し、「選挙区である神奈川県民の良識が示された」と主張した。


7.12

民主44、自民51 参院選で全当選議席が確定

第22回参院選は12日朝、改選121議席(選挙区73、比例代表48)の当選者がすべて確定した。民主党は選挙区28、比例16の44議席で、改選54から大きく後退した。民主党大敗の結果、非改選を含めた与党系議席は参院過半数122を12議席も割り込んだ。菅直人首相は続投を表明したが、与党内にも首相、執行部への批判がくすぶる。「衆参ねじれ」が生じる中で、厳しい政権運営を強いられることは必至だ。改選38の自民党は選挙区39、比例12の51議席を獲得し、改選第1党になった。みんなの党は改選0から10議席に躍進した。公明党は改選11から2議席を減らし9議席。共産党は1議席減の3議席、社民党も1減の2議席だった。たちあがれ日本と新党改革はそれぞれ1議席を確保。国民新党は改選3議席を失った。知名度の高い比例候補者では、五輪金メダリストの谷亮子(民主)、女優の三原じゅん子(自民)両氏らは当選を果たしたが、プロ野球巨人前監督の堀内恒夫氏(自民)、元プロ野球選手の中畑清氏(たちあがれ日本)らは苦杯をなめた。総務省発表の投票率(確定)は選挙区、比例代表ともに57・92%。平成19年の前回参院選に比べ、選挙区で0・72ポイント、比例代表で0・71ポイント下回った。


7.12

与党過半数割れ 民主は50議席に届かず 首相は続投伝達

第22回参院選は11日投票され、即日開票された。民主党は、菅直人首相が勝敗ラインと位置づけた「改選54議席+α」に達しなかっただけでなく44議席にとどまり、国民新党とあわせた与党としても過半数に届かなかった。米軍普天間飛行場移設問題の迷走が尾を引いたことに加え、消費税率をめぐる首相発言のぶれが大きく影響したが、首相は12日未明に記者会見し、続投を表明した。ただ民主党内では枝野幸男幹事長の辞任を求める声が上がっている。国会は約10カ月ぶりに、衆参両院の多数派が異なる「ねじれ国会」となり、菅政権は連立工作を急ぐ構えだ。与党系の非改選議席は66で、参院での過半数(122)維持には今回56議席が必要だったが、民主党は29ある改選1人区で8議席獲得にとどまるなど選挙区で苦戦。千葉景子法相(神奈川選挙区)や簗瀬進参院予算委員長(栃木選挙区)、山下八洲夫党参院副会長(岐阜選挙区)ら有力議員の落選が相次いだ。現職閣僚の落選は、平成12年衆院選の玉沢徳一郎農水相と深谷隆司通産相以来で10年ぶり。首相は12日未明、都内の開票センターでの記者会見で、「選挙結果は真(しん)摯(し)に受け止めながら、改めてスタートラインに立った気持ちで責任ある政権運営を今後とも続けていきたい」と続投を表明。敗因については「私が消費税に触れたことがやや唐突な感じをもって伝わった。十分な事前の説明が不足していた。反省している」と述べた。首相は、枝野氏ら党役員について「これからも職務をまっとうしていただきたい」と、留任させる意向を示した。内閣改造についても「具体的に考えるところまでいっていない」と否定した。ただ、高嶋良充参院幹事長は「執行部として総括をきちんと行い、責任を明らかにしていく必要がある」と述べ、枝野氏の幹事長辞任を暗に求めた。政府は7月末にも、新たな参院議席確定のための臨時国会を召集するが、議長ポストを野党に奪われかねない。今後、厳しい国会運営を強いられることは確実だ。民主党執行部は「ねじれ国会」の回避に向け、みんなの党や公明党との連携に期待を寄せる。ただ、みんなの党は11日、全所属議員が都内のホテルで会合を開き、民主党との連立は組まない方針を確認した。公明党の山口那津男代表も連立を組む可能性を否定した。このため、首相は記者会見で「一足飛びにいろんな形の連立という発想ではなく、やれるところから政策的に共同作業を進めていく」と述べ、政策面で全面的に合意に達する形での連立政権樹立ではなく、パーシャル(部分)連合の可能性に含みを持たせた。自民党は改選38議席を大きく上回り、50議席台を確保した。特に改選1人区で21勝8敗と勝ち越し、党勢回復の足がかりをつかんだ。みんなの党は10議席を確保、民主・自民の二大政党と一線を画す「第三極」の実現に一定の成果を挙げた。


7.12

1人区は自民が圧勝、民主の2人擁立戦略空振り

11日投開票の参院選では、選挙区選挙の多くは民主、自民の二大政党がしのぎを削った。民主党は改選数1の1人区に加え、改選数2以上の複数区のほとんどで2人の候補を擁立し、単独過半数または与党での過半数確保を目指した。一方、自民党は複数区で共倒れを防ぐために候補を1人に絞り、1人区での勝利を重視する戦術をとった。その結果、民主、自民両党一騎打ちの構図となった29の1人区では、自民党が21議席を獲得、8議席の民主党に圧勝した。複数区では12の2人区は民主、自民両党が議席を分け合い、民主党の2人擁立戦略は空振りに終わった。改選数3以上の選挙区でも民主党が2議席獲得できたのは、東京、愛知の2選挙区だけだった。選挙区全体の獲得議席は自民党が39で、28の民主党を大きく上回った。参院選の選挙区選挙は1人区が29、複数区が18。複数区は与野党で議席を分け合うことが多く、1人区の勝敗が選挙の結果を大きく左右してきた。3年前の前回選挙は民主党が1人区で圧勝して参院第1党に躍進、政権交代の原動力となった。その民主党は今回、1人区の勝利はもちろん、「複数区での2人当選が単独過半数獲得につながる」(幹部)として、ほとんどの複数区で2人の候補を擁立する戦略をとった。それには「候補が1人だと当選確実だから選挙運動が緩み、比例代表が伸びない」(同)として、比例代表の得票を拡大するねらいもあった。一方、自民党は目標を「与党の過半数阻止」にすえて堅実な戦略をとった。まず、複数区では「候補者は1人に絞り必ず当選させる」(幹部)との方針で臨み、改選数5の東京以外で2人の候補を擁立したのは、千葉選挙区(改選数3)だけだった。そのうえで、同党は1人区での勝利を重視。「1人区の獲得議席で民主党を上回れば善戦できる」(幹部)として、接戦の1人区を重点選挙区に指定し、てこ入れした。菅首相の消費税増税発言などで民主党が自滅した面はあるが、自民党の1人区重視戦略が勝利の要因になったようだ。民主、自民両党以外では、「第3極」のみんなの党が複数区で健闘し、東京、千葉、神奈川の3選挙区で議席を獲得。公明党は候補を擁立した埼玉、東京、大阪の3選挙区で全員当選を果たした。一方、比例代表は民主党が自民党をリードし、労働組合や業界団体など組織を中心とした集票力をみせた。ただ、前回参院選や昨年の衆院選ほどの勢いには至らなかった。これに対し、自民党は比例代表で伸び悩んだ。公明党との間で選挙区と比例代表のバーターという選挙協力を行ったことも、マイナスに働いたとみられる。みんなの党は二大政党に批判的な有権者の受け皿となり、比例代表でも健闘。公明、共産、社民各党は議席維持の守りの戦い、国民新党やたちあがれ日本、新党改革は1議席が獲得できるかどうかの苦しい戦いを強いられた。


7.8

菅首相が小泉元首相の靖国参拝を批判

菅直人首相は8日、熊本市内で演説し、小泉純一郎元首相が在任中に毎年、靖国神社を参拝したことについて「小泉さんは『俺は言ったことは絶対やる』と言って、靖国に毎年参った。そのことによって、アジアの国々との政治レベルの交流が非常に滞っている」と批判した。さらに首相は「アジアとの連携がこの10年間必ずしもできなかった。気が付いたら中国に欧州の企業が物凄い勢いで出てきた」と述べた。